JAZZジャズ名盤店

聞きやすさを最重視したインスト作品
最近では「世界遺産」のテーマ曲で有名になった鳥山雄司の、80年代に発表したソロ作品。

全編に渡って打ち込みを多用した音作りに時代を感じさせられますが、
古臭い印象は受けず、むしろ新鮮な感じがします。

所謂「フュージョン」にカテゴライズされる作品では有りますが、自己満足的アドリブを長々と聞かせるようなものではなく、メロディーを重視してしっかり作りこんだ、聞きやすいインスト作品になっています。

80年代ウルマーの傑作！
オーネット・コールマンのハーモロディック理論を体現する唯一のプレイヤー、ジェームス・ブラッド・ウルマーによる1982年の作品。当時、初来日を果たしたウルマーのライブには何とサザンの桑田圭祐までが駆けつけ、そのパワフルなボーカルに刺激を受けたと桑田氏本人が吐露したことは、数少ないウルマーファンの間でも語り草になっています。メンバーはAmin Ali（ベース）、Ronald Drayton（リズムギター）、Grant Calvin Weston（ドラム）、Cornell Rochester（セカンドドラム）、Sam Sanders（サックス）、Irene Datcher（ボーカル）。 特にタイトル曲「Black Rock」はファンキーなリズムに合わせて、ウルマー独特のしゃがれたボーカルがシャウトし、そして理解不可能なソロギターが炸裂するという名曲です。従来の難解な曲構成をあえて封印し、ハーモロディック理論を分かりやすい形で我々に提示してくれました。このアルバムは「ジミヘンの再来」というキャッチフレーズで日本でもちょっとした話題になり、事実、ウルマーのアルバムの中では最も商業的に成功した作品です。まだウルマーの音楽に触れたことがないひとにとっては、格好の入門編。
孤高のハーモロディクス！
　ツインギター、ツインドラム、ベースという気合の編成で、ジャズでありがながらノリはパンク＆タメはファンク、厚みあるザックリした黒いサウンドで押しに押してくる James Blood Ulmer(g) は衝撃のブラック・ロック！　 [1] など特に、リズム・メロディー・ハーモニーが渾然一体となって突撃する「これがUlmer流ハーモロディクスか！」と有無を言わせぬ必殺トラック。

　ほとばしる才能が絶頂に達した Ulmer が聴けるのが、Artist Houseレーベルからの「Are You Glad to Be in America ? (‘80)」と、これに続く所謂CBS３部作「Free Lancing(‘81)」「Black Rock(‘82)」「Odyssey(‘83)」で、この頃 Ulmer は「ついにお前もハーモロディクスを体得したな」と Ornette Coleman から褒められたそうだ。Ulmer 独特のグキョグキョいう上手いんだかどうだかのギターも全く最高。ところでこの4枚のアルバム、いまだに日本でしかCD化されておらず、毎回ながら本当に日本は良い。
このリズム／メロディへ飛び込んでみては？
O.コールマン直伝のハーモロディック理論を基に驚異的な感性に彩られた音楽を目いっぱい詰め込んだJ.ブラッド.ウルマー(g)の'82年の大傑作です。 90sのオルタナとも、70sのアートロックとも違うこの感覚。J.ブラッド.ウルマー'sワールドとしか言いようのない音楽は、聴けば聴くほど離れ難くなります。 個人的な狭い経験の中から強いて言えば、90s初頭に聴いたキザイア・ジョーンズから受けたインパクトに似ていなくも有りません。 ＃個人的には本作の方がより強烈と思えますが。 もう、白も黒もカテゴリーも、何もかもみーんな取っ払って、このリズム／メロディの中にダイブしてください(^^;
Free Music
スリリングなギタリストって本当はすごく少ないね。まじできてるのはこの人。ハーモロディクスに興味があったので聞いてみたが、やはり衝撃だわね。自由な表現を追求してたのだろうけれども、これを受け入れる音楽産業の受け皿がなかったのではなかろうか、特に日本ではメディアが追い付いてなかったなあああ。今こそ聞くべき。音楽衝動のプリミティブな輝きがここにある。ギターは手癖でひくんじゃなくて、インスピレーションでひくんだぜおい。あっぱれウルマー。１０点中９点