JAZZジャズ名盤店

�@Rain Forrest〜Oleo（19:17）は阿部薫も草葉の陰で脱帽するに違いない、激烈さと静謐さを併せ持つ感動的なソロが６分も続く！途中から頭をもたげるフィリー・ジョー・ジョーンズのフリーキーなドラム乱打は、50年代の黄金期とはまるで別人なので要注意。さらにベースのマラカイ・フェイヴァーズもなだれ込んできて、もう阿鼻叫喚の状態。肝心のオレオはどうした、何時まで経っても聴こえないと嘆くなかれ。ラスト１分、クロージングテーマさながらにしっかり響いてきますｗ

�AMamarose〜Poem For Malcolm（13:08）はさらに凄い！鐘をチンチン鳴らしつつマルコムマルコムと絶叫し、ソプラノサックスを忙しく持ち替えては過激なソロを生み出すシェップが圧巻。ベースはアラン・シルヴァに変わりピアノはバートン・グリーンとくれば、そのカオス状態も想像できるというもの。やがて叫びの対象はママローズ（誰だ？）へと変わり、唐突に終焉を迎える潔さも良い。Angry Young Man（怒れる若者）の称号は、この時代のアーチー･シェップこそ最も相応しかった。そう唸らせられる本作で、フリージャズ最盛期の記録に圧倒されて下さい！
フリージャズの時代があった。
ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイブ時代のアーチー・シェップを好む向きにお薦めの問題作（最早、日本に100人位しか居ないんじゃなかろうか）。1965年2月21日に凶弾に倒れた、あのマルコムＸへのトリビュート盤とくれば大多数の正調ジャズマニアは裸足で逃げ出し避難するというもの。価格も安いので、フリージャズファンには必携盤と言えましょう（1969年8月14日、パリ録音）。